うちはうまれて28年間、「あんた、アホやなぁ~」と言われ続けてきた。
あ、言っとくけどな、これでもそこそこの大学に入学したんやで。
しかも法学部や。
それでも家族や友達からも「アホ」と言われ続けてきた。
なんでや?
いや、自分でもわかっとる。
そう、うちの生きざまがアホなんや。
高校受験では大阪でもまぁまぁな府立高校に合格した。
でも、家族は別に褒めてくれんかった。
「あんたが行くならええんとちゃう……」
うちのにいちゃんは私立の進学名門校から京大に現役合格した秀才やった。
うちのねえちゃんは中学受験でお嬢様校の●×女学院に合格しよった。
10代の頃からおいしい思いをようけしてきて、
とどめは芦屋のぼんぼんとゴールイン。おまけにうちに似ずべっぴんや。
小さい頃からそんな兄や姉と比べられて育ったんや。
コンプレックスの固まりになってしまうやろ…?。
うちは完全に家族のおミソやった。
せやから家族の笑いをとることがうちの役割やったんや。
それは学校でも同じやった。
もちろん高校まではそれでもうちなりにがんばってきたつもりやった。
せやけど、よっぽどすごい成績とらんと家族には褒めてもらえんかったんや。
そないなわけやから、そこそこ程度の大学に合格したかて
うちはちーとも嬉しくなかった。
大学に入ったらもう勉強なんかする気はおきんようになった。
あげくの果てに中退や。
家族に白い目で見られながら長い間フリーターをやっとった。
ところがある日バイト先の店長からこんなこと言われたんや。
「あんたも自分の人生考えて国家資格でも取ってみたらどうや?
頭は悪うなさそうやし、まがりなりにも法学部に行っとったんなら
行政書士でも目指したらどうや?」
行政書士?なんやそれ?まぁ名前ぐらいは知っとったけど
どないな仕事なのかはようわからん。
なんでも役所に出す手続き書類の代行をする仕事らしい。
そんなんやったらうちにもできるかもしれんな…。
試験科目も法律関係の出題が中心らしい。まぁ、覚えてないけどな(笑)
嫁に行くあてもないし、このままバイトずっと暮らしを続けてても
しゃあないな…。つまらん意地はって、後で泣きを見るのはこりごりや。
のうのうと芦屋の奥様やってるねえちゃんも見返してやりたい!
京大出て一流企業のサラリーマンやってるにいちゃんを超えてやりたい!
ここで一発、ナニワ女のど根性見せたろか!
……と、ここまでが3年前までの話ちゅうわけや。
そして、うちは今年、2年間の勉強期間を経て
行政書士試験に合格した!
これで、年収150万ちょいのバイト暮らしにおサラバや!
今こそ、織物問屋で成功した、船場のひいじいちゃんから受け継いだ(はずの)
商人魂DNAを見せたるわいーーーー!!



